刑事事件における示談の効果|不起訴処分を得るための弁護士の役割

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刑事事件における示談は不起訴処分を得るための重要な証拠となり、弁護士による適切な示談交渉と手続が重要です。

Q. 刑事事件における示談とは何ですか?示談の法的効果は何ですか?

刑事事件における示談とは、被害者と被疑者・被告人が、事件に関する紛争について合意し、金銭賠償や謝罪などで解決することを指します。民事事件における示談と異なり、刑事事件の示談は、被疑者の刑事責任を直接的には免除しません。しかし、検察官が不起訴処分を決定する際の重要な証拠となります。

刑事事件の示談は、以下の場合に特に重要です。第一に、被害者が被害の回復を希望しており、被疑者も反省していると認められる場合です。第二に、被害の程度が比較的軽微である場合です。第三に、初犯であり、被疑者の再犯のおそれが低い場合です。

東京地方検察庁は、示談の有無を不起訴処分の判断に際して重視する傾向にあります。特に窃盗や詐欺などの財産犯では、示談成立が不起訴処分につながる可能性が高くなります。一方、傷害事件や暴力事件では、被害の重大性により、示談があっても起訴される場合があります。

Q. 示談金の相場はどのくらいですか?示談金の額をどのように決めるのですか?

示談金の相場は、被害の種類と程度により大きく異なります。以下は一般的な目安です。

窃盗事件では、盗難品の価格相当額が示談金の基本となります。詐欺事件では、被害額が示談金の基本となりますが、被疑者の支払い能力がない場合は、分割払いなどの方法が検討されます。

傷害事件では、被害者の医療費、通院交通費、慰謝料が示談金に含まれます。一般的には、医療費+通院交通費+慰謝料(被害の重大性に応じて数万円~数十万円)の合計が示談金となります。例えば、全治2週間の傷害事件で、医療費10万円、通院交通費5000円、慰謝料30万円であれば、示談金の総額は約40万円程度となります。

示談金の決定にあたっては、被害者の被害回復の程度、被疑者の経済的能力、事件の社会的影響などが考慮されます。弁護士が被害者と協議し、合理的な示談金額を提示することで、示談交渉の円滑化が図られます。

Q. 弁護士が示談交渉に関与する場合、どのような役割を果たしますか?

弁護士による示談交渉の役割は、以下の通りです。

  • 第一に、被害者との連絡・協議です。弁護士は被害者に対して、事件の状況、被疑者の反省の程度、示談金の提案などを説明し、被害者の意向を確認します。被疑者本人が被害者に接触することは、多くの場合、法的・実務的に不適切であるため、弁護士が仲介者となることが重要です。
  • 第二に、適切な示談金額の提案です。弁護士は、被害の程度、被疑者の経済的能力などを考慮して、現実的で合理的な示談金額を被害者に提案します。この提案が被害者に受け入れられるかどうかが、示談成立の可否を左右します。
  • 第三に、示談書の作成です。示談書は、被害者と被疑者間での合意内容を明確に記載する重要な文書です。示談金の額、支払い期限、示談成立により事件を解決することなどが記載されます。示談書の作成にあたっては、法的な不備がないよう、弁護士が監修することが重要です。

東京の刑事事件では、弁護士による示談交渉が不起訴処分を得るための重要な対応となっています。当事務所東京支所では、被疑者のご依頼により、被害者との示談交渉を専門的に行い、示談成立に向けた対応を行っています。

Q. 示談が成立した場合、必ず不起訴処分になりますか?

示談成立は不起訴処分を得るための重要な証拠となりますが、必ずしも不起訴処分につながるとは限りません。検察官は、示談の有無だけでなく、被疑事実の重大性、被害の程度、被疑者の素行、社会への影響などを総合的に考慮して、起訴・不起訴を判断します。

軽微な事件(窃盗、詐欺などの財産犯で被害額が少ない場合)では、示談成立により不起訴処分が得られる可能性が高いです。一方、重大事件(傷害罪で被害者が重傷を負った場合、危険運転致傷など)では、示談があっても起訴される可能性があります。

また、被疑者が同種の前科を有する場合や、複数の被害者がいる場合なども、起訴の可能性が高まります。示談が成立した場合でも、不起訴処分を確実にするためには、その他の要因(初犯であること、被疑者の反省の程度が明らかであることなど)が重要です。

示談交渉と並行して、被疑者の経歴書、推薦状、反省文などの資料を検察官に提出することで、不起訴処分の可能性をさらに高めることができます。当事務所では、示談交渉と検察官への嘆願資料の作成を総合的に行い、不起訴処分の実現に向けた対応を行っています。

Q. 不起訴処分となった場合、被疑者記録は残りますか?

不起訴処分となった場合、被疑者はその後、刑事上の責任を問われません。一般的には、不起訴記録は一定期間後に廃棄される運用がなされています。

ただし、警察の前科台帳には、逮捕・被疑事実が記載される可能性があります。これは採用試験などで、身辺調査が行われる場合に問題となる可能性があります。

重要なのは、不起訴処分となれば、将来の刑事事件における前科とはならないという点です。次の事件で「初犯」として扱われ、初犯としての寛恕的処遇が期待できます。これにより、次の事件が万が一起訴された場合でも、不起訴となりやすくなります。

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