はじめに
痴漢事件で起訴されるリスクとは具体的にどのようなものですか？また、弁護士に依頼するとどのような助けが得られるのでしょうか？
痴漢事件では、迷惑防止条例違反や不同意わいせつ罪などの罪名で起訴されるリスクがあり、再犯や被害者との示談不成立が裁判に至る主な要因です。一度起訴されると公開の法廷で審理が行われ、刑罰の影響が大きく及ぶ可能性があります。そのため、迅速かつ適切な対応が重要です。
痴漢事件で想定される罪名
痴漢事件で適用される可能性のある罪名には、大きく分けて以下の2つがあります。
1迷惑防止条例違反
多くの痴漢事件が該当するもので、各都道府県の迷惑防止条例に基づいて処罰されます。初犯であれば罰金刑に留まる場合もありますが、再犯や悪質なケースでは正式裁判に発展するリスクがあります。
不同意わいせつ罪（旧：強制わいせつ罪）
被害者の意志に反してわいせつな行為を行った場合に適用される罪です。この罪では罰金刑がなく、初犯であっても裁判となる可能性が高いのが特徴です。懲役刑を伴うため、特に慎重な対応が求められます。
痴漢事件で起訴されるリスク
再犯リスク
痴漢行為を繰り返すことで、罰金額が増加し最終的に裁判に至るケースが多く見られます。例えば、初犯で罰金刑だった場合、再犯ではより高額な罰金刑、3回目では裁判となることが一般的です。
不同意わいせつ罪の適用
不同意わいせつ罪の場合、初犯であっても起訴され、裁判となるリスクがあります。有罪となると懲役刑が科される可能性もあり、重大な刑事責任を負うことになります。
示談不成立のリスク
示談が成立しない場合、検察が起訴に踏み切る可能性が高まります。裁判では被害者が証言台に立つことがあり、被害内容が公にされるなど、社会的影響も無視できません。
社会的・職業的影響
痴漢事件で起訴されると、名前や事件内容が報道されるリスクがあり、社会的な信用が失墜する恐れがあります。また、有罪判決が下されると、失職や免許の停止など職業面での重大な影響が避けられません。
痴漢事件における弁護方針
痴漢事件では、以下の弁護方針が考えられます。
示談交渉の早期成立
示談は起訴を回避するための最重要手段です。被害者との合意を速やかに成立させることで、不起訴処分を得る可能性が大きく高まります。弁護士は被害者の感情に配慮しながら交渉を進め、双方が納得できる条件を提示します。
事実関係の調査
冤罪の可能性がある場合は、客観的な証拠収集や証言の矛盾点の指摘を行います。防犯カメラの映像や目撃証言の確認などが重要なポイントです。
被告人の反省姿勢の表明
被疑者が罪を認めている場合でも、深い反省を示し、再発防止策を講じていることを伝えることで、処分の軽減を目指します。
公判対応
起訴後は、裁判での戦略が重要です。被告人の情状酌量を求めるため、被害者への謝罪や社会復帰に向けた努力を積極的にアピールします。
弁護士に相談するメリット
痴漢事件において、弁護士に相談することで以下のメリットが得られます。
- 法的手続の迅速な対応
弁護士は、警察や検察との対応を速やかに行い、早期解決を図ります。特に、被害者との示談交渉では、弁護士が間に入ることでスムーズに進むケースが多くあります。 - 社会的影響の最小化
弁護士に依頼することで、法廷での氏名公表や事件内容の露出を最小限に抑えるための措置を講じることが可能です。 - 知見を活かした有効な弁護
痴漢事件に特化した弁護士であれば、具体的な状況に応じた最適な対応策を提示できます。法的な観点だけでなく、心理的なサポートも提供します。 - 不起訴処分や減刑の可能性を高める
早期の相談と適切な弁護活動により、不起訴処分や執行猶予付きの判決を得られる可能性が高まります。
まとめ
痴漢事件では、初動対応がその後の展開を大きく左右します。再犯や示談不成立が起訴リスクを高めるため、迅速かつ適切な行動が求められます。
弁護士法人長瀬総合法律事務所では、刑事事件に豊富な経験を持つ弁護士が、示談交渉から裁判まで丁寧にサポートします。早期にご相談いただくことで、より良い解決に向けた最適な方針を提案します。
初回無料｜お問い合わせはお気軽に
その他のコラムはこちら
